2022/12/14

日本発 こだわりぬいた米粉バゲット! フォトジェニックなバインミーに込めた想い

weeeat!編集部
日本発 こだわりぬいた米粉バゲット! フォトジェニックなバインミーに込めた想い

最近話題のベトナム風サンドイッチ「バインミー」。「マイバインミー by グルテンフリートーキョー」では、小麦粉・白砂糖不使用で、米粉100%のグルテンフリーのバインミーを提供しています。グルテンフリーのバインミーにこだわった理由を、フードコーディネーターでもあるオーナーの音仲紗良(おとなか さら)さんにweeeat!編集部の三上がお伺いしました。

なぜグルテンフリー? 体想いのバインミーを

― weeeat!編集部

音仲さんがこのお店を始めたきっかけを教えてください。

— 音仲さん
私は、飲食店を出店したい方に向けてコンサルティングのお仕事もしています。ある時、ベトナムで事業をしているお客様から、ベトナムのローカルフードであるバインミーを日本に広めたいとの依頼があったんですね。

そのリサーチとして日本全国のバインミー屋さん、本場ベトナムのバインミー屋さんまで足を伸ばして食べ歩きをしました。スケジュールの関係で、1日で3〜4食のバインミーを1週間ほど食べ続けたんです。

バインミーは、主食であるバゲットに主菜の肉や魚、野菜が入っているので、ワンハンドでしっかりと栄養が摂れるヘルシーフードというイメージがありますよね。

でもそんなバインミーを食べ続けているうちに胃腸が重い感覚になってしまったんです。

フードコーディネーターとしてお仕事を始めた頃からマクロビに興味を持ち、普段から健康的な食事を心掛けていました。その経験から「食べ過ぎによる不調とは違うな」と。

バインミーの定番具材であるレバーペーストの作り方をベトナムで教えてもらったところ、大量のラードや牛乳が使われていることが分かりました。さらにバゲットも一気に摂取したことで、バゲットに含まれる小麦のグルテンが私の体調を悪くしていると気付いたんです。

ヘルシーなイメージとは逆の結果が体調に表れて「このままのレシピでは作れないな」と思いました。でも料理としては美味しくて栄養バランスも良く、とても魅力的なんですね。「それじゃ、材料を厳選すれば良い!」と気付いて開発を進めました。

— weeeat! 編集部
そこで、小麦ではなく米粉を使ったのですね。

— 音仲さん
古来、ベトナムにはお米を食べる文化があります。日本もお米の国ですよね。そんな共通点のある2つの国の良い所を凝縮して落とし込んだレシピを開発できたら面白いなと思ったんです。

ベトナムのバインミーを、お米と日本古来の調味料を使って健康に配慮して作る。「美味しいから食べていたら、体調が良くなった」。そんな風に、身体に優しい食材を自然に取り入れられるメニューを作りたかったんです。

— weeeat! 編集部
米粉バゲットの開発はどのように進めたのですか?

— 音仲さん
実はバゲットは今も改良を続けていて、もうすぐ完成する予定です。

柔らかくなりがちな米粉生地をバゲット型に形成するのはとても難しいんです。当初は小さなお店と試行錯誤を重ねましたが、量産出来ないという壁がありました。そこで工場と一から共同開発をして、2年かけて納得のいく米粉バゲットが出来上がりました。

私が目指しているのは「美味しい“米粉”のバゲット」ではなくて「美味しいバゲット」なんです。米粉には、独特のもっちり感や、お餅やおせんべいのような香り、冷めたら硬くなってしまう特徴があります。そんな特徴を感じさせない、「バゲット好きも喜ぶバゲット」を米粉で作りたかったんですね。

こだわり抜いて開発した米粉のバゲットはとても好評でしたが、残念なことに工場施設の空調不備により、味が変わってしまったんです。
そこで今は米粉の食パンで代用しながら、再度開発を進めています(※1)。

(※写真の商品は、バゲットの代わりに米粉の食パンで代用したもの)

その中で、うれしい出会いがありました。日本で唯一、串揚げのお店としてミシュラン一つ星を獲得した、大阪の「六覺燈/ろくかくてい」との出会いです。

串揚げに欠かせないパン粉には米粉を使用しており、米粉のパンを独自に開発しています。まるで小麦を使ったかのような食感と香りに感動しました。六覺燈の米粉の食パンを使わせていただけることになりました。現在出しているバインミーの食パンは六覺燈さんのものなんです。

※1 現在店舗では、米粉のバゲットと六覺燈の食パンの両方を提供しています。

人気のバインミーやスイーツをご紹介

米粉100%の「バゲット」にこだわったマイバインミーbyグルテンフリートーキョーメニューの中で人気の商品をご紹介します。野菜とお肉や魚がとれるバインミーの他にも、自家製アーモンドバターを使ったドリンクや、ギルトフリーのスイーツなどがあります。

スタンダードバインミー

バインミーの具材の定番レバーパテには乳脂肪分やラードを使わず、カシューナッツの脂分と米糀甘酒で甘さとコクを加えることで、味に深みを出しました。

牛肉や豚を練って作られるベトナムハムの代わりに、低温調理の鶏むね肉のハムを使用。ヘルシーで身体に優しいバインミーです。

サンドイッチバージョン
バインミーバージョン

サバガーリックハーブバインミー

もう一つの具材の定番であるサバを、ニンニクと一緒にジューシーに焼き上げ、特製のハーブソース、すだちと一緒にいただくバインミーです。ニンニクの香りが食欲をそそる人気の一品です(※限定販売)。

+50円でチーズ入りホットサンドにできます。

NEXTハラミ肉の五香粉SOYソースバインミー

大豆で作られた代替肉「NEXTミート」を使用した、100%植物由来のヴィーガンバインミー。甘い香りの「五香粉SOYソース」と、ジューシーな「NEXTミート」がよく合います。ナマスや野菜がたっぷりサンドされて、ヘルシーでありながら充分な食べ応え。

アーモンドバターのさつまいもスムージー

濃厚な自家製アーモンドバターとルイボスティーを使用したさつまいもスムージー。ドライバナナやカカオニブをベースに、ピンクペッパーでピリッと味付けされています。ルイボスティーの優しい香りと上品な甘さが特徴です。

グルテンフリーのカヌレ

平飼いの有精卵とグラスフェッドバター、有機豆乳やミネラル豊富な素焚糖など、良質な素材を贅沢に使用。
ラム酒の香りが贅沢です。
外カリッ、中ジュワッとしつつ、米粉ならではのモチッと感も楽しめます。

幅広い世代に知ってもらうために

— weeeat! 編集部
音仲さんが「食」に興味を持たれたきっかけを教えてください。

— 音仲さん
高校時代をシンガポールで過ごし、その時に友人たちと食事をした屋台村の光景が、今も忘れられないんです。

屋台村には、ヴィーガンメニューだけを取り扱うお店、ハラールフードのお店、中華料理、日本食、韓国料理など、様々なお店があります。多様な文化や背景を持つ人たちが、好きなものを買ってみんなで食べられる場所でした。

「様々な嗜好がある人たちを認める」。それこそが「食育」の原点なのではないでしょうか。

日本の食育は「栄養のあるものを選んで食べる、残さず全部食べる」といったことに注目されがちです。それだけではなく、毎日の食事を通して多様性を認め、自身の器を広げることも食育だと考えています。

だからといって「健康です」「多様性を認めるための食事です」「ヴィーガンです」といった堅苦しいことを押し付けるのではありません。「なんだかオシャレでかわいくて、しかも美味しいな」と思ってもらえるようなお店作りをしています。そういった意味でも「映え」はすごく重要ですね。どんなに良い物を提供していても、SNSなどを通じて知ってもらわなければ意味がありません。

かわいいから入った店で、たまたま選んでいたらヴィーガンだった。そんな風に自然にヴィーガンやグルテンフリーの食事を取り入れて、健康な食生活の素晴らしさを知ってもらえたらうれしいですね。

(写真左から weeeat!編集部 三上、音仲さん)

店舗情報

店舗名   マイバインミーbyグルテンフリートーキョー

住所 〒150-0001 渋谷区神宮前 1-20-4 AXIA原宿103

電話番号 090‐3176‐8131

営業時間 平日 月曜~金曜 10:00-19:00 土日祝日 07:30-19:00

定休日   無

公式サイト:https://mybanhmi-by-gft.wixsite.com/my-site

Instagram:https://www.instagram.com/mybanhmi_by_glutenfree_tokyo

Twitter:https://twitter.com/mybanhmi

weeeat!編集部
weeeat!編集部は、私たちの大切な「食」を中心に、人と地球にやさしい情報を発信していきます。 “地球にやさしい取り組み”を共感・実践する仲間とともに、サステナブルな社会と文化を目指します。

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