2023/02/08

「発酵のテーマパーク」って何?飯能の「OH!!!」でキムチ作り体験したら発酵に目覚めた

weeeat!編集部
「発酵のテーマパーク」って何?飯能の「OH!!!」でキムチ作り体験したら発酵に目覚めた

甘っ辛っうまっ!!な味が家族みんなで食べられると人気の「ご飯がススムキムチ」を販売する株式会社ピックルスコーポレーション。長年漬物を始めとする発酵食品の開発・販売を行ってきました。
2020年「発酵食品の美味しさと魅力を、もっと多くの方に知ってもらいたい」という想いから、発酵のテーマパーク「OH!!! ~発酵、健康、食の魔法!!!~」(以下、OH!!!)を埼玉県飯能市にオープンしました。「OH!!!」では、発酵をテーマにレストラン・カフェ・ショッピング・ワークショップを楽しむことが出来ます。ご担当の菅野さんに施設の魅力についてお伺いするとともに、weeeat!編集部のメンバーのワークショップレポートもご紹介します。

「発酵のテーマパーク」って何??

— weeeat!編集部
本日はよろしくお願いいたします。
まず、「OH!!!」について、発酵のテーマパークというのはとても珍しいですね!

― 菅野さん
「OH!!!」は、2020年にオープンした施設です。元々ピックルスコーポレーションはキムチや漬物を始めとする発酵食品の商品開発・製造・販売を行っていました。スーパーなどに卸すだけではなく、もう少しお客様に近い存在でありたいという想いからECサイトでの販売を開始しました。その中で「直接お客様の声を聞きたい」と感じ、この事業計画がスタートしたんです。漬物業界でトップシェアを誇るリーディングカンパニーとして、発酵食品の魅力を伝えてゆく方法を模索した結果、発酵テーマパークというスタイルでオープンする事になりました。

発酵と健康というテーマの施設ということもあり、都会から少し離れた空間の中で、リラックスしながら発酵の世界に浸ってもらえるよう、緑豊かな飯能を選びました。

買い物・食事・体験が楽しめる!4つの施設

― weeeat! 編集部
「OH!!!」にはどのような施設があるのですか?

― 菅野さん
敷地内には4つの施設があります。
1つ目はセレクトショップ「八幡屋(やわたや)」で、ピックルスコーポレーションの看板商品の「ご飯がススムキムチ」や八幡屋ブランドのこだわりのお漬物、発酵食品の調味料、飯能近隣の採れたて野菜や卵、地元のベーカリー、お茶やコーヒー、お酒まで取り揃えています。お土産を買うだけでなく、糀を使ったソフトクリームをテイクアウトしてテラスで食べることもできます。おすすめは「八幡屋自慢のお漬物食べ比べセット」ですね。熟成玄米と8種類のお漬物がセットになっており、お好みの味をお探しいただけます。

2つ目の施設は、薪火と発酵のレストラン「Femy_(フェミー)」です。
店内に大きな薪火窯(まきびがま)があり、調理している様子をご覧いただけます。薪を燃やした時に立ち上がる炎と煙によって、食材に香りづけをしています。

食材の肉や魚は、塩糀や味噌糀など、オリジナルの発酵調味料に漬けこまれているので、柔らかくてジューシー。昔ながらの発酵技術と最新の調理法で新しい料理が生まれました。

― weeeat! 編集部
とても美味しそうです!おすすめのメニューはありますか?

― 菅野さん
ぜひ食べていただきたいのは「健酵彩菜コース」ですね。
塩糀に漬け込んだ鶏肉を薪火で仕上げたメイン料理と、季節によって調理法の変わる頂鱒(いただきます)のお造り、さらに新鮮な野菜もたっぷりいただけるコースです。実はお味噌汁も人気で、おかわりされる方もたくさんいます。

「健酵彩菜コース¥3,080(税込)」※写真はイメージです

デザートも発酵食品の甘酒や糀を使って作られるものもあり、優しい甘さと軽い口当たりが特徴です。男女問わず幅広い方にご好評いただいていますね。

そして3つ目は「Piene Café(ピーネカフェ)」です。
当社がぬか漬けから発見した乳酸菌「ピーネ乳酸菌」と糀を使ったスイーツが楽しめます。今一押しのスイーツはシュークリームです。カスタードや生クリームに糀を使っており、自然の力で生まれた甘さとさっぱりした後味が好評です。
カフェのランチは、3種類のパスタとカレーから選べます。カフェで使っている調味料の一部はお家でも楽しめるよう販売も行っています。

□ 糀を使ったさくさくクッキーのシュークリーム

発酵バターの贅沢なクッキーをのせて、サクサク食感に焼き上げました。国産小麦・バニラビーンズ・北海道産クリームなど、厳選した食材を使用した、こだわり抜いたシュークリームです。

 □ 糀甘酒のチーズブリュレタルト

全粒粉入りのサクサクタルトにとろける甘酒チーズクリーム、甘酒カスタードクリームがたっぷり!表面を焦がしたブリュレタイプはピーネカフェ店内限定です。

□ 自家製ヨーグルトの発酵カレー

にんじん糀甘酒の自然な甘みと、スパイスの芳醇な香りが特徴のオリジナルカレー。自家製ヨーグルトで一晩漬け込んで柔らかく仕上げたチキンと一緒に召し上がりください。

4つ目は「パリシャキ研究所」と呼ばれる発酵ワークショップが楽しめる施設です。発酵について学び実際に作ってもらうことで、理解を深めてもらえるよう様々なワークショップをご用意しています。

人気の「オリジナル''ご飯がススムキムチ”づくり」は、「ご飯がススムキムチ」のヤンニョム(キムチの素)に好きな調味料を加えてアレンジしていただくワークショップです。市販の商品と同じパッケージに詰め、オリジナルラベルをつけて持ち帰ることができます。こちらのワークショップは、お子様でも簡単に体験できるので、家族連れでご参加いただく方が多いですね。

また「本格発酵キムチづくり◆ピーネ乳酸菌で酸っぱ辛い!自家製キムチ」は、お客様ご自身でヤンニョムを配合していただくところから行う、本格的なキムチ作りです。スタッフが説明しながら行いますので、ご自宅でもキムチ作りをしたい方にはこちらがおすすめです。

キムチ作りの他にも、フルーツビネガー・塩こうじ・ぬか床などの発酵食品作りが楽しめるワークショップがあります。

— weeeat!編集部
どのワークショップもとても楽しそうです!その他に、コラボワークショップも開催しているとか。

― 菅野さん
敷地内にある能仁寺さんでの坐禅体験や、過去には飯能市にあるカレー屋さんとコラボしたワークショップも開催してきました。今後は敷地内のどんぐりなどを使ったクラフト系のワークショップなども開催していければと考えています。

まさに魔法! 発酵食品の魅力

— weeeat!編集部
発酵食品が持つ魅力とはどのようなものでしょうか。

―菅野さん
食品を微生物の力を借りて発酵させることで、旨みや栄養価が高くなったり、日持ちするようになったりします。食品そのままを食べるより消化が良く、体に吸収されやすくなるものもあります。こうして食材の隠れた力を引きだしパワーアップさせることができるのは発酵の大きな魅力です。

— weeeat!編集部
最近では、美容や健康を気遣う人の間で「腸活」も話題になっていますね。

— 菅野さん
発酵食品は腸内環境を整え、免疫力を高めるのにも良いと言われています。
「発酵」と聞くと、漬物はちょっと苦手だなと敬遠される方もいらっしゃるのですが、今は様々な発酵食品が開発されています。スープやドレッシング、塩麹に肉や魚を漬け込んだものなどは食事にも取り入れやすいです。少しずつ発酵食品が身近になっていくといいですね。

— weeeat!編集部
なるほど! ちなみに、菅野さんのおすすめ発酵食品はありますか。

— 菅野さん
私は新潟県の出身なのですが、新潟には「かんずり」という唐辛子を雪にさらして刻み、麹、柚子、塩と一緒に3年以上発酵させて作る調味料があります。
発酵させることで、唐辛子の辛みがまろやかになり、お蕎麦やお豆腐、お鍋のアクセントにもおすすめですよ。八幡屋でも取り扱っておりますので、ぜひ食べてみてください!

発酵食品の悩みや疑問を解消できる場所へ

— weeeat!編集部
最後に、今後の展望をお聞かせ下さい。

―菅野さん
お客様に発酵の魅力を伝え、健康的な毎日を送れるようサポートできる施設として成長していきたいですね。
「お漬物は発酵食品で体に良いというけれど、塩分は大丈夫なのだろうか」と心配される方も多いのですが、適量であれば問題ありません。そんなお悩みや疑問を解消できるようスタッフも勉強を続けています。

また「OH!!!」のある飯能の素晴らしさは、この地でテーマパークを作りたいと思った我々だからこそ伝えられると思うんです。例えば、レストラン「Femy_」や「Piene Café」の2号店を都内に出店して、そこで飯能の素晴らしさを伝え実際に飯能へ来ていだだくなど、発展の輪を広げていきたいですね。
さらに今後は、遠方の方へ向けて、オンラインでのワークショップや、スタッフが現地へ出向く出張ワークショップの開催なども行っていきたいと考えています。

— weeeat!編集部
ありがとうございました!
とても魅力的な施設ですね。今後の展開も楽しみです。

番外編:weeeat!編集部がワークショップを体験してきました!

ご担当の菅野さんにお話をお伺いした後日、実際にワークショップに参加してきました!
weeeat!編集部が参加したプログラムは「本格発酵キムチづくり◆ピーネ乳酸菌で酸っぱ辛い!自家製キムチ」。キムチを作ることは全員初めて。ワクワクの体験レポートをお伝えします。

飯能駅に到着し、自然豊かな山々を眺めながら歩くこと徒歩15分。「OH!!! ~発酵、健康、食の魔法!!!~」が見えてきました! お、想像以上に大きな敷地。これはテーマパークだわ。入口から坂道を少し上ると、ワークショップ体験を行っている「パリシャキ研究所」があります。

貸し出しのエプロンを身に着け、いざ体験スタート! エプロンのカラーを選べるの、楽しい。私はブルーをチョイス。
最初に発酵の知識について座学で教えてもらいながら、キムチづくりの工程を学んでいきます。そしてお待ちかねのキムチの試食とヤンニョムの食べ比べへ。「うまい!」「辛い!」とテンション爆上がりのメンバーたち。唐辛子の種類と分量を調節することで自分好みの辛さに出来るそうです。「どちらの辛さにしようかな~」とか話すのも、ワークショップならではの楽しさですね。

さて、辛さを決めたらヤンニョムの調合です! 配布された紙の分量を見ながら、調味料をスケールで計りボウルに入れていきます。唐辛子・きび砂糖・魚粉・オキアミ塩辛・ピーネ乳酸菌入り甘酒・生姜などなど、「ヤンニョムにはこんなにたくさんの調味料が入っていたのか! 」と感心。「わー! 唐辛子を間違えて入れすぎた! 」みたいなハプニングも起こりつつ、無事ヤンニョムが完成しました。

そして、ここからは黙々とヤンニョムを塩漬けされた白菜に塗っていきます。1枚1枚丁寧に葉を広げながら塗り広げていきます。ずぼらな女性陣に、丁寧な男性陣。このような作業は性格が出ますね。
保存用の袋に入れ、空気を抜きながら閉じたら手作りキムチの完成です! 冷蔵庫で発酵熟成させ、5~7日目ごろが食べ頃とのこと。ワークショップで作ったキムチを家に持ち帰り、完成までを楽しむ。そんな過程も「発酵のテーマパーク」ならではのワークショップですね。「キムチの感想を言い合おうね」とメンバーと話しながら、とても楽しい時間を過ごしました。

後日、完成したキムチは我が家の食卓でお披露目へ。「わたしの手作りよ!」とドヤ顔してみたり、得意気にヤンニョムの説明をしてみたり。そして、肝心のお味もバッチリ! ピリッとしながらも複雑で奥深い味に「発酵ってすごい!」と感動しました。みなさんも是非、参加してみて下さい! 

店舗情報

飯能の大自然を満喫しながら、親子で一緒に楽しめる発酵ワークショップや糀を使った美味しい料理やスイーツを楽しめる発酵のテーマパークです。

『OH!!! ~発酵、健康、食の魔法!!!~』
〒357-0063 埼玉県飯能市飯能1333
10:30〜17:00

□ 営業時間:
【八幡屋】   10:30-17:00
【Piene Café】10:30-16:30(L.O16:00)
【Femy_】       11:00-14:30 (L.O14:00)/17:00-20:00 (L.O19:30)※ディナーは土日のみ営業
【パリシャキ研究所】開館時間は、ワークショップにより異なります。

□定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)

weeeat!編集部
weeeat!編集部は、私たちの大切な「食」を中心に、人と地球にやさしい情報を発信していきます。 “地球にやさしい取り組み”を共感・実践する仲間とともに、サステナブルな社会と文化を目指します。

Share

あわせて読みたい記事

    Topへ