2022/07/20

卵のスペシャリストが開発した「ほぼ卵」のようなプラントベースフード「HOBOTAMA」 卵アレルギーの子どもたちから届く喜びの声

weeeat!編集部
卵のスペシャリストが開発した「ほぼ卵」のようなプラントベースフード「HOBOTAMA」 卵アレルギーの子どもたちから届く喜びの声

「愛は食卓にある。」というコーポレートメッセージを掲げ、サラダと卵を中心に世界の食と健康への貢献を目指すキユーピー株式会社。卵のおいしさと魅力を届けたい、一人ひとりの食に寄り添い、子どもたちの明るい未来を支えたいという想いが具現化されたプラントベースフード「HOBOTAMA(ほぼたま)」は、卵不使用にもかかわらず「見た目も、味も、ほぼ卵」のようだと話題を集めています。今回は開発秘話と、今後の展望について開発担当者さまにお話をお伺いしました。

卵のおいしさを世界に伝えたい!植物性由来のスクランブルエッグを開発

2021年6月に業務用商品として発売された「HOBOTAMA スクランブルエッグ風」は、キユーピー独自の技術を使い開発された、卵を使わず植物性由来の食材だけでつくられたプラントベースフードです。
ホテルの朝食で出されるシェフが手作りしたスクランブルエッグをイメージして、コクのある味わいとほどよい半熟感を再現しています。冷凍状態で販売されているので、流水やボイルで解凍してそのまま加熱せず食べることができます。
人気の食べ方は、キユーピーが販売している卵不使用のマヨネーズタイプ調味料「キユーピー エッグケア」をパンに塗って作る卵サンド。卵不使用ながら、言われなければわからないほどしっかりとしたコクを感じることが出来ます。

より手軽に !HOBOTAMAで広がるプラントベースフードの可能性

業務用商品の発売後、「もっとHOBOTAMAを使って料理を楽しんでもらいたい」という想いから、市販用商品として「スクランブルエッグ風」と「 加熱用液卵風」を発売しました。
今回は、両商品の開発に携わったキユーピー株式会社の磯部さん、古川さんに開発秘話を伺いました。

キユーピー株式会社 磯部 和宏 様(左)古川 直大 様(右)

より卵らしくを追求「HOBOTAMA」 開発への挑戦

― weeeat!編集部
「HOBOTAMA」はどのようなきっかけで開発されることになったのですか?

― 磯部さん
多様な価値観によって食のニーズが広がる中で、すべての方に卵のおいしさと魅力を届けたいという想いで商品開発を行っています。「キユーピーグループ 2030ビジョン」(※1)にもある通り、「サラダとタマゴのリーディングカンパニー」を目指していますが、卵はアレルギーをもつ方が多く、さまざまな理由で卵を食べることができない方もいます。そこを解決するためにプラントベースという方法を選びました。

※1:【キユーピーHP「2030ビジョン」2022年7月】https://www.kewpie.com/company/policy/2030vision/

― weeeat!編集部
最初に開発された「HOBOTAMA」は、スクランブルエッグですが、なぜスクランブルエッグという形状を選ばれたのでしょうか?

― 古川さん
ホテルの朝食シーンをイメージして、スクランブルエッグにしました。また、シェフ手作りのふわふわとろとろの美しいスクランブルエッグを食べたときの高揚感も表現できたらと思い、この形状を選びました。
当初、ホテルなどの業務用商品として、主にインバウンドの方に向けて開発されましたが、新型コロナウイルスの感染拡大で叶いませんでした。そんな折、我々としては予想外だったのですが、幼稚園や保育園などからの引き合いがありました。アレルギー対応として、「みんなと同じ料理を食べさせてあげられる」と喜ばれました。

卵料理の幅を広げる「加熱用液卵風」の販売へ

― weeeat!編集部
その後「HOBOTAMA 加熱用液卵風」が開発されたのですね。

― 磯部さん
より多くの料理に「HOBOTAMA」を使っていただくことで、今まで卵を食べることの出来なかった方にも、卵の美味しさを様々な形で伝えることができると思い、「加熱用液卵風」を開発しました。卵を溶いて液状にしたものを再現しており、加熱することで固まってゆき、よりリアルな卵料理へのアレンジが可能になりました。

HOBOTAMA 加熱用液卵風で作る 豆乳プリン風(左)HOBOTAMA 加熱用液卵風で作る お好み焼き風(右)

— weeeat !編集部
開発において苦労された点はありますか?

— 磯部さん
植物由来の食材の中で、卵らしい固まり方(熱凝固性)を再現するのは、初めての試みだったので苦労しました。より卵らしく、卵に近い形状や色、味を、妥協することなく突き詰めた結果「HOBOTAMA加熱用液卵風」が完成しました。

— weeeat !編集部
「HOBOTAMA」は当初業務用商品のみでしたが、現在は一般発売もされていますね。

— 磯部さん
そうですね、当初は業務用商品でしたが「HOBOTAMA」が多くのメディアに取り上げられことをきっかけに、卵アレルギーのお客さまから多くのお問い合わせをいただきました。そのため、「スクランブルエッグ風」「加熱用液卵風」はともに販売エリアは限られますが、市販用商品をAmazonが提供する生鮮食品の配送サービス「Amazonフレッシュ」で販売しています。

鶏卵加工のリーディングカンパニーとして

— weeeat !
編集部長年卵の魅力を伝えてきた貴社にとって、卵不使用のプラントベースフード商品を開発するのは、大きな決断だったのではないでしょうか。

— 磯部さん
初めての取り組みだったので様々な苦労はありましたが、鶏卵加工のリーディングカンパニーとして、沢山の卵を扱う弊社こそが挑戦するべき分野だと思いました。卵は食卓を華やかにしてくれます。今まで卵を食べられなかったご家庭の食卓が、黄色い「HOBOTAMA」で明るく彩られることを思うとうれしくなりますね。開発のきっかけはアレルギー対応でしたが、多様性を問われる時代にも対応できるよう間口を広げ、選択肢を増やすお手伝いができればよいなと思っています。

— weeeat !編集部
ありがとうございました。「HOBOTAMA」を通じて食の豊かさが広がるといいなと思います。weeeat!もHOBOTAMAを使ったレシピをご提案させていただきます!



「HOBOTAMA スクランブルエッグ風」
【公式サイト】
https://www.kewpie.co.jp/products/product/hobotama/hobotama/4901577088582/
【販売サイト】
https://www.amazon.co.jp/dp/B09T3J94TL


「HOBOTAMA 加熱用液卵風」
【公式サイト】
https://www.kewpie.co.jp/products/product/hobotama/hobotama/4901577088575/
【販売サイト】
https://www.amazon.co.jp/dp/B09T3HPHVW/

weeeat!編集部
「SDGs×食」に関する商品紹介、取り組み紹介をしていきます! 日常の中で取り組める“小さな一歩”のキッカケを作ることが出来る情報をお届けします。

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