2022/08/22

捨てられるはずだったおからで地球を救う。フードロス問題に向き合って生まれたヘルシーフード「OKARAT」

weeeat!編集部
捨てられるはずだったおからで地球を救う。フードロス問題に向き合って生まれたヘルシーフード「OKARAT」

本来食べられる食材を廃棄してしまう「フードロス」は大きな社会課題となっています。水分量が多く日持ちが難しいという理由から、廃棄率の高い「おから」。この身近な食材に着目し、アップサイクルさせて生まれた商品が「OKARAT」です。商品を手掛ける株式会社オカラテクノロジズ代表取締役の山内康平さんに、ヘルシーで栄養価の高いOKARATブランドの誕生秘話や商品に込めた想いを伺いました。

スーパーフード「おから」の力

豆腐や豆乳を作る時にでる「おから」は、日本人になじみ深い食材の1つです。しかし、実はこのおからにはフードロスの課題があります。

おからは水分量が多く日持ちさせるのが難しいため、食品としての利用率が低く、多くのフードロスが出てしまいます。日本豆腐協会の公開資料(※1)でその利用割合を見てみると、食品用での利用は1%以下。その他の多くは家畜の飼料や肥料として利用されており、年間約66万トン生産されるおからのうち、36万トンが廃棄されているのです。

このように廃棄されてしまうおからですが、たんぱく質、食物繊維、ミネラルなど多くの栄養素が含まれています。(※2)

特に注目すべき栄養素は大豆イソフラボンです。大豆の胚芽に多く含まれている、抗酸化作用のあるポリフェノールの1種です。(※3)大豆イソフラボンの分子構造はエストロゲン(女性ホルモン)の分子構造と似ているため、「植物性のエストロゲン」とも呼ばれ、美しさと健康を支える働きがあります。植物性のため環境負荷が少なく、腹持ちが良く、美容にも良いおからは、まさにスーパーフードと言えるでしょう。

1 日本豆腐協会 資料 https://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/syokusan/recycle/haiki_h23_04/pdf/111202_data2-6.pdf

2 食品安全委員会 https://www.fsc.go.jp/sonota/daizu_isoflavone.html#1

3 国立情報学研究所 資料 https://ous.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=1839&file_id=18&file_no=1

 

手軽に健康! おからパワーを取り入れるラインナップ

ヘルシーなおからを主原料にしながら、真空加熱殺菌を施すことで、常温保存と1年間以上の賞味期限を実現したのが「OKARAT」です。手軽に食べられて、ヘルシーかつ地球に優しい「OKARAT」の商品3種をご紹介します。

OKARAT CHICKEN(オカラットチキン)

おからに鶏むね肉、玉ねぎ、大豆タンパクなどを練りこみ、真空パックされたサラダチキンです。

鶏むね肉をミックスすることで、鶏肉らしい食べ応えを残しながらも、植物性と動物性両方のたんぱく質を摂ることができるサラダチキンに仕上げました。こんがり焼き上げた醤油ベースの「プレーンフレーバー」と、ミックスチーズを練り込んでマイルドな味わいに仕上げた「チーズフレーバー」の2種類があります。低糖質でありながら100gあたり10g以上のタンパク質を含んでいます。また、おからの豊富な食物繊維に加え、腸内細菌を増やすお手伝いをするオリゴ糖も入っているため、整腸作用も期待できる商品です。

写真左:「OKARAT CHICKEN プレーン味」
写真右:「OKARAT CHICKEN チーズ味」

OKARAT CURRY(オカラットカレー)

オカラットカレーは、おからをご飯に見立てたキーマ風カレーです。おからを主原料に、鶏むね肉、玉ねぎ、ひよこ豆などの4種の豆とスパイスを加えました。

お子さんも食べやすいよう配慮されたマイルドな味付けで、豆類や、野菜の旨みとコクが詰まっています。低糖質かつ食物繊維たっぷりなオカラットカレーは、1食でも十分な満足感が得られます。おからは腹持ちの良い食材なので、ダイエットにもぴったりです。また、高温加熱殺菌がされているので、常温で1年以上の保存が利き、非常食としてもおすすめです。

「OKARAT CURRY」

OKARAT GRANOLA(オカラットグラノーラ)

手軽でヘルシーなグラノーラは、朝食としても人気です。「OKARAT GRANOLA」は、添加物・グルテン・動物性食材・白砂糖・着色料・保存料・乳成分が全て不使用。主成分である国産の生おからの他に、腸に優しい自然原料、オーツ麦・はちみつ・くるみ・ドライフルーツ・ココナッツオイル・大豆粉の7種を食べやすいバランスで配合しています。添加物を使わず、グルテンフリーなのでお子様でも安心して食べることができます。

はちみつの優しい甘みで素材の味が堪能できる「OKARAT GRANOLA PLAIN(オカラットグラノーラプレーン)」と、紅茶&コリアンダーでさわやかな香りのアクセントが楽しめる「OKARAT GRANOLA TEA(オカラットグラノーラティー)」の2種類のフレーバーから選ぶことができます。

写真左:「OKARAT GRANOLA PLAIN」
写真右:「OKARAT GRANOLA TEA」

「おから」という原石を磨きフードロスに立ち向かう

おからのすばらしさをもっと広めたいという想いのもと、おから食品の開発・商品化を行う、株式会社オカラテクノロジズ代表取締役の山内 康平さんにお話をお伺いしました。




ーweeeat!編集部

フードロスに対する強い課題意識が起業のキッカケとお聞きしましたが、フードロスに関心を持たれた経緯を教えてください。

ー山内さん

もともと、学生時代にフードロス等の社会課題について研究していました。大学卒業後は大手の食品商社に就職したのですが、業務の中で発生してしまう大量のフードロスを目の当たりにした時に違和感を感じました。業界の仕組み上、どうしても避けることが難しいことを知ると同時に、食品業界のルールを変えていかなければならないと思いました。

ーweeeat!編集部

そこから起業するまでは、とても早かったそうですね。

ー山内さん

起業するにあたり「フードロス」という社会問題の解決を事業に取り入れたいと考えていました。起業の準備をしている過程で様々なチャンスや出会いがあった中、堀江貴文さんから「おから」を使ったフードテックベンチャーのアイデアをいただきました。それまでおからは自分の食生活に無縁の食材でしたが、おからのことを知れば知るほど、「この魅力溢れるスーパーフードをもっと世の中に知ってもらいたい」「おからの廃棄を減らしたい」と思うようになりました。

ーweeeat!編集部

OKARATブランドでは様々な商品が販売されておりますが、開発で苦労された点はありますか?

ー山内さん

商品の味や形状を決める以前に、おからと相性の良い料理を探すのには苦労しましたね。最初はハンバーグやピザなどのジャンクフードにおからを取り入れようと試行錯誤しましたが、単に代替品を作っても本物の美味しさには届かないものになってしまう。

実は、学生時代からボディビルのトレーニングを行ってるのですが、体を作るための大切な要素として、食事にはとても気を使っていました。私のようなアスリートの場合、美味しさの追求よりも食品が持つ機能を重視して食事を選ぶようになります。「体を作る」「ダイエットをする」としっかり目標を持った方に届ける食品として、健康パワーの詰まったおからの可能性は高いと感じたのです。

そこで、ジャンクフードではなく、健康意識の高い人へ向けたサラダチキンやグラノーラの開発を進めることに決めました。

ーweeeat!編集部

OKARATの各商品を使ったアレンジレシピの提案もありますね。

ー山内さん

忙しい方でも手軽にそのまま食べられる商品ばかりですが、楽しみながら、長く召し上がっていただきたいと思い、様々なアレンジレシピを用意しました。

ーweeeat!編集部

今後の目指す活動について教えてください。

ー山内さん

代々木駅にてポップアップストアの実施を計画・検討中です。既存の商品のみならず、おからの良さを知っていただく機会になればと思います。現在はECサイトでの販売がメインですが、今後はイベントでの出店等、リアルでの販売も増やしていきたいと考えています。より多くの方に「OKARAT」やおからの良さを知っていただき、おからの可能性を追求していきたいですね。

OKARAT

公式サイト:https://okarat.jp/

商品購入:https://okarat.jp/collections/all

weeeat!編集部
「SDGs×食」に関する商品紹介、取り組み紹介をしていきます! 日常の中で取り組める“小さな一歩”のキッカケを作ることが出来る情報をお届けします。

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