2025/11/06

水出し緑茶を一番美味しく飲むには?老舗の日本茶で淹れ方から検証!

weeeat!編集部
水出し緑茶を一番美味しく飲むには?老舗の日本茶で淹れ方から検証!

こんにちは。weeeat!編集部の新入社員・小保内です。(今回で2回目のコラム登場です!)
徐々に肌寒くなり、温かいお茶が美味しい季節になりました。でも、暖房を使い始めると、火照った体や喉の渇きを潤す、冷たいお茶も飲みたくなりませんか?
今回のコラムでは、さっぱり美味しい水出し緑茶の魅力をお届けします!さらには新しいお茶の楽しみ方や、出がらしの茶葉を活用したレシピもご紹介します。どうぞ最後までご覧ください!

なぜ今、水出し緑茶なのか

緑茶の茶葉は、熱いお湯を沸かして淹れるイメージが強いと思いますが、水でも美味しく淹れることができ、ペットボトルの冷たいお茶とは一味違う、心地よい一杯が楽しめるんです!   
今回は、京都・宇治で300年以上に渡り、茶の栽培と加工を続ける丸久小山園(※)の茶葉を使って、水出し緑茶の味わい方を探りました。日常のお茶の楽しみ方のひとつとして、ぜひ取り入れてみてください。

※丸久小山園
元禄年間創業の老舗茶舗。宇治の豊かな土壌と霧深い気候の中で茶葉の栽培から製品化までを自社で一貫して行い、「品質本位の茶づくり」をモットーに伝統的な製法を守りながら、高品質な抹茶や緑茶を全国に届けています。

水出し緑茶は、茶葉を冷たい水でゆっくり抽出する淹れ方です。従来の熱いお湯で淹れる方法とは異なり、カフェインの抽出を抑え、抗酸化物質をより安定して摂取できる点が注目されていることをご存じですか?
まず、カフェインについて。国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の研究によると、水出し緑茶のカフェイン含有量は、お湯で淹れた場合の約半分に抑えられることが示されています。
詳しくはこちら(水出し緑茶の特徴:農研機構WEBサイトより)

これは、低温で抽出されるため、カフェインのような水溶性成分が急激に溶け出さないからです。夕方以降に飲んでも、夜の睡眠を妨げにくいことがうれしいポイントですね!

また、緑茶に最も多く含まれるポリフェノールの一種であるカテキン(EGCG/エピガロカテキンガレート)は、苦みを感じやすいとされていますが、水で淹れることによって1/5程度に減少。そのため、旨味を感じやすいお茶になるんです。
詳しくはこちら(緑茶の免疫作用:農研機構WEBサイトより)

これらの要素から、体に優しく飲める水出し緑茶は、疲れを癒す理想的な選択肢といえるのではないでしょうか?

水出しの実験:時間と温度で変わる味わい

水出し緑茶の面白さは、茶葉の種類、抽出時間と温度によって味わいが多様に変化すること。 
そこで、丸久小山園の煎茶と玉露を使って、簡単な実験を行いました。350ccの水に茶葉10gを入れ、常温(約25℃)と冷蔵庫(約5℃)で抽出。
 ①クイック(5~10分)
 ②スタンダード(20~30分)
 ③ディープ(1時間以上)
の3段階で味の違いをレポートします。  

①クイック

【クイック】左から玉露の常温と冷蔵 、煎茶の常温と冷蔵 
玉露は短時間で色が濃く出ているのに対して、煎茶は薄く透き通った色です。

短時間でさっと抽出できるので、忙しい朝にもぴったりです。玉露の温度による変化は煎茶ほど顕著ではなく、どちらも安定した味わいでした。全体として、軽やかでスッキリした飲み口が特徴で、目覚めの1杯としておすすめです。 

■煎茶 
・常温:とても軽い渋みが感じられ、すっきりとした後味。 
・冷蔵:常温よりさっぱりし、軽やかな香りが広がります。 
■玉露 
・常温:穏やかな旨味、 やさしい後味。
・冷蔵:あっさりとした出汁のような風味に。

②スタンダード

【スタンダード】左から玉露の常温と冷蔵 、煎茶の常温と冷蔵 
玉露は少しずつ色が濃く出ているのに対し、煎茶は色味が強くなっています。

この時間帯が、水出しの標準的なバランスを取った味わいになりました。休憩時間やおやつの際に、ゆったりと味わいたい一杯です。日常の合間に、心を落ち着かせる効果も感じられます。

■煎茶
・常温:舌に香りが残るほどの煎茶らしいアロマが際立ち、旨味と渋みの調和が絶妙。
・冷蔵:口当たりがよく、すっきりとしたクリアさが加わります。
■玉露
・常温:まろやかな甘みが際立ち、より強い出汁感が口の中で広がる。
・冷蔵:キリっと引き締まった味わいで爽やかな清涼感を感じられる。

③ディープ

【ディープ】左から玉露の常温と冷蔵 、煎茶の常温と冷蔵 
どちらも色味が強くなり、下には沈殿物が見え始めています。

時間をかけて深く抽出すると、味わいが濃厚にこの深い味わいは、休日のゆったりした時間に最適。ご飯のお供として合わせるのも面白く、食事のアクセントになります。

■煎茶
・常温:味と渋みが強く、お茶のエスプレッソのような凝縮感。
・冷蔵:とろみが出て、常温より飲みやすくまろやかになります。
■玉露
・常温:出汁感が最大限に引き出され、渋みは控えめ。
・冷蔵:抹茶のような香りが加わり、旨味があっさり感じられます。

この実験から、水出しは茶葉のポテンシャルを柔軟に引き出す方法だと実感!ぜひご自宅で試してみてください。

茶葉を余すところなく楽しむレシピ

水出し緑茶の魅力は、飲むだけでなく、茶葉自体を活用できる点。捨てる部分がなく、持続可能な楽しみ方が広がります。ここでは、2つのレシピを提案します!

① 煎茶モヒート

水出しの煎茶を使った簡単モヒートです。煎茶の苦みとミントの香りが混ざり合うさわやかな一杯です。ホワイトラムを使うことでクセがなく、ゴクゴク飲めてしまいます。

材料(4人分)   
・水出しした煎茶(濃い目):100ml
・炭酸水:400ml
・ミント:適宜
・ライム(くし形切り):適宜
・アガベシロップ:小さじ1~
・ホワイトラム:お好みで
・氷:適宜

作り方
グラスにミント、ライム、アガベシロップを入れ軽くつぶします。その中にホワイトラムと氷をお好みで入れ、濃いめに出した水出し煎茶と炭酸水を入れて完成です。

② 枝豆のお茶ごはん

水出し後の茶葉を有効活用。炊飯器に米2合、水適量、塩少々を入れ、水出し後の煎茶葉(10g分)を加えて炊くだけ。茶葉の香りがご飯に染み込み、ほのかな緑茶の風味が加わります。お茶に残ったカテキンやビタミンなどもあり、体に嬉しい一品。おにぎりにしてピクニックにもピッタリです。

レシピはこちら

これらのレシピは、お茶の多様な顔を楽しむきっかけ。茶葉を無駄なく使い、日常を豊かに彩ります。

シェアして広がる、お茶の喜び

最後に、使用した茶葉のご紹介です。
今回使ったのは、品質本位の茶づくりで有名な「丸久小山園」の水出し煎茶と水出し玉露です。その品質の高さは全国のお茶の品評会で、多数の受賞歴からも折り紙付きなんですよ!
直営店は京都にありますので、旅行などの折にぜひ立ち寄ってみてください!(遠方でも安心のオンラインショップもあります!)

▶「丸久小山園」の詳細はこちら

いかがでしたでしょうか?品質の高いお茶を飲むことで、気分が上向き、体調も整うことでしょう。ご家族や友人とお気に入りの淹れ方を共有し、新たな発見があるかもしれません。肌寒くなってきたこの時期こそ、お茶を楽しんでみてください。

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weeeat!編集部は、私たちの大切な「食」を中心に、人と地球にやさしい情報を発信していきます。 “地球にやさしい取り組み”を共感・実践する仲間とともに、サステナブルな社会と文化を目指します。

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