生まれて初めて生ドーナツを作ってみた!有名店再現レシピ&作り方のコツを詳しく解説
weeeat!編集部の山越が生まれて初めて「生ドーナツ」を作ってみたレポート。
ブームの火付け役となった有名店「アイムドーナツ」の再現レシピに挑戦してみました!
触れた瞬間にふわりと柔らかさが伝わり、まるで夢の中にいるかのよう! そんな体験を再現すべく、私がキッチンに立ち、挑戦しました。
果たして、その美味しさを再現できるのか⁉ 生ドーナツへの熱い思いを胸に、いざ!
生ドーナツとの出会い
毎月行われる『weeeat!』のレシピ企画会議で、後輩たちがこんなことを言いだしました。
「この前、生ドーナツ食べたら、とっても美味しかったんですよー!」
「最近、生ドーナツ流行ってるよね。私も食べたいー!」
え? 生ドーナツ? 揚げてないの? おなか壊しちゃうよ!?
調べてみたら、生ドーナツは、まるで生のようなふわふわとしたやわらかい、とろけるような食感からそう呼ばれているみたい。これは食べてみたい……。さっそく渋谷の有名な生ドーナツのお店を調べたら、なんと行列に並ばないと買えないくらい人気でした。
うーん、これはまずい。weeeat!編集部員たる者、食のトレンドには敏感でないといけない。そんなことを考えながら、アサイーボウルの時と同じく、盛り上がっている後輩たちの隣でついていけてない私。
そうだ! 生ドーナツがないなら作ればいいんじゃない? 我ながらナイスアイデア。
「じゃあ、『weeeat!』で再現レシピに挑戦してみるのはどう?」
「わぁ! いいですね! あの味を再現できたら、みんなに喜んでもらえるはず! やってみましょう!」
ということで、私の生ドーナツ記念日が決まりました。
生ドーナツを作ってみた!
そして、レシピ試作の当日。
キッチンで生ドーナツの作り方を見せてもらおうと思ったら、レシピ開発担当の山崎さんからこんな一言。
「せっかくなので、生ドーナツを一緒に作ってみませんか?」
「ええー!? 私、料理センスのカケラもないんですが大丈夫ですか? 前にドーナツを自宅で作った時、こんなことになっちゃったんですけど……(そっと写真を見せる)。」
「これは……芸術作品ですね(笑)。でも大丈夫! 私が上手に作れるコツを伝授します! わたし一応パンシェルジュなんです!(キリッ)」
「えー! すごい! パンシェルジュ様よろしくご教示ください!」
というわけで、自分で作った生ドーナツを食べることになったのでした。
では、さっそく作っていきます!
材料はこちらのレシピを参考にしてください。
『weeeat!』のレシピなので、植物性の材料だけで作っています。
生地作り
①まずは生地づくりから。ボウルに強力粉、甜菜糖、塩、インスタントドライイーストを均一に混ぜ合わせ、ぬるま湯を加えて混ぜます。
ここは手早く混ぜるのがポイント!この粉類に水分を混ぜ合わせる作業を「水和」と言います。この作業をゆっくりやってしまうと粉だけ残ってしまい、生地がうまくまとまらないことがあります。
よく混ざったら、今回の再現レシピのポイント「冷凍カボチャ」が登場。
600w 約2分電子レンジで加熱して粗熱をとった冷凍カボチャを入れて、手で潰しながら混ぜ込みます。カボチャが入ると生地がしっとりします♡
皮が少し固めなので、指先で小さく潰してから生地に練り込みましょう。
②生地が均一になったらショートニングを加えてさらにこねます。ショートニングとは、植物性を原料とした食用油のこと。
アイムドーナツも、同じく植物性油脂を使用しているそう。ショートニングは無味無臭でクセがないので小麦などの素材本来の味の風味を引き立たせてくれます。
最初は、手がベタベタになりますが、こね続けることで自然と生地がまとまってくるのが不思議です。約10分程度、しっかりとこねましょう!
だんだんまとまってきました!ここからは台の上で。
手に残った生地も残らず集めましょう。
こちらのレシピでは、初心者向け&もちっとした生食感に近づけるためにこねない方法で作る生ドーナツのレシピもご紹介しています。
今回は、基本のこね方を学ぶため、こねてみることに! こねると、ふわふわと軽い食感になります。ふわふわ派はこねるのもオススメなんです♪
こねる理由はグルテンを作るため。グルテンとは、タンパク質のことで、小麦粉に水を加えて混ぜると沢山できるんですって。発酵するとき、グルテンがイースト菌が出した炭酸ガスをキャッチしてくれるので良く膨らみ、ふんわりとした食感のドーナツが仕上がるのです。
いざ! レッツこねこね!!!
こねる時は、足を半歩後ろに下げ、重心を低くします。力をこめて右! 左! とリズミカルに生地を動かしてこねます。この時、ただ転がすだけでは意味がないそうです。自分の体重を生地の上にかけて、時に台の上で叩きつけたりもします。
結構ハードな動きで、疲れます……。でも、美味しい生ドーナッツのため諦めずに頑張ってこねます!
こね方が甘いと生地を引っ張った時にすぐにちぎれてしまいます。
こね上がりの目安は、指の腹が透けて見えるくらい薄く生地が伸びるのと、表面にイースト菌が出した炭酸ガスがプツプツ上がっていればバッチリ!
最後はきれいに丸く成形します。指の腹の跡が残らない位、表面を張らせると発酵の際、炭酸ガスをキャッチしてくれます。
一次発酵
③生地がまとまったら「一次発酵」です。生地をボウルに入れて、乾燥しないようにラップをかけて、40℃で1時間発酵させます。
オーブンが使用中だったため、今回は40℃位のお湯を張ったお皿の上にのせて発酵させます。目安は約1時間(湯が冷めたら、温めた湯に交換します)。
フィンガーテスト
④発酵前の大きさから約2倍になったら「フィンガーテスト」をして、発酵の具合を確かめます。フィンガーテストとは、発酵を確かめるために指で押すテストのことを言います。指で押してみて穴の大きさが変わらなければ発酵完了です。
フィンガーテストは、くっつかないように指に粉を付けて「ブスッ」と思いっきりいっちゃいましょう!
おへそみたいでかわいい♡ 穴が戻ってこなければ発酵完了!
分割・丸め・ベンチタイム
⑤次は、「分割」「丸め」「ベンチタイム」です。
最初に全体の重さを量って、1つ分の重さを決めます。
重さが決まったら、三角形になるように生地を6等分にカットします。三角形に切ることで、生地が丸めやすくなります。
次に、「丸め」作業です。「丸め」は、生地の表面を張らせるのがポイント。
まず、三角形の角を中に折り込むようにして、切り口を内側に入れます。
片手で生地を包み込み、猫の手のように指を曲げて、台の上でくるくる円を描くように動かして丸めていきます。表面を触って、つるんとハリが出ればOK!
最後に、約10分ベンチタイムをとります。
ベンチタイムとは、生地を休ませることです。切って丸めた生地はグルテンが絡まっており、成形がしづらくなります。それをほぐすためにベンチタイムが必要です。その時、乾燥しないようにオーブンシートをかけます。
少し乾燥気味でしたら、水で濡らした布巾を固く絞ってかけておきましょう。
成形・成形発酵
⑥次は「成形」「成形発酵」です。上から生地を軽くおさえて平らにします。オーブン皿に並べ、乾燥しないように発酵させます。40℃で 20分くらいです。
発酵の具合を見極めるために、力の入りづらい小指か薬指で生地の側面を触ってみます。えくぼのような跡が残れば、発酵完了。
ふわふわに仕上がっている証拠です。押しすぎないように気をつけましょう。
生地のうち2つは、約3.5㎝のセルクルで中心を抜いてリング状にします。
セルクルがなければ、ペットボトルのキャップでくり抜いてもOK! これで生地が完成しました!
⑦とうとう生ドーナツを揚げていきます!
生地が柔らかいため、クッキングシートに乗せた状態で油に入れます。発酵のときに置いていたクッキングシートを四角くハサミで切ってください。
200℃に温めた油で、片面1分半ずつ揚げます。ここで高温・短時間で揚げると、外はカリっと中は柔らかい食感になります。
これくらいの色になったら、もうOK。ちょっと揚げすぎちゃいました(笑)。
仕上げ
⑧最後は仕上げです。今回は、3種類のドーナツを作ります。
1つ目は、粗熱をとった後に粉砂糖をかけるだけのシンプルなドーナツ。
2つ目は、粉砂糖とレモン汁を混ぜたアイシングをかけたドーナツ。
アイシングは、温かいうちにドーナッツの表面につけましょう。アイシングが乾かないうちに刻んだピスタチオを貼り付けたら出来上がり!
最後は、フランボワーズクリーム。ドーナツは、熱いうちに箸を中心まで差し込んで、グリグリとし穴を空け、クリームを入れるスペースを作ります。
次に、ボウルに豆乳クリームとジャムを入れて氷水にあてながら7~8分立てにし、絞り袋に入れます。
ドーナツの粗熱が取れたらクリームを中にたっぷり絞って、飾りにトップにラズベリーと粉糖を振ったら出来上がり!

幸せの象徴、それが生ドーナツ
さて、とうとう生ドーナツを食べる瞬間がやってきました。
愛情を込めて作った生ドーナツは、わが子のよう……食べてしまうのは、少々名残惜しいですが、一口ぱくり。
う……うまい!! 表面はカリっとしていて、中はふわっふわ。
まさかこんな生ドーナツが自分で作れてしまうなんて…!
自然と笑顔になっちゃう。
あっという間に完食して、私の初めての生ドーナツ体験は終わりました。
ありがとう、生ドーナツ。幸せな気持ちで、心もふわふわしちゃいました。
そして次の日、後輩たちがこんな会話をしている。
「昨日タコパしたんですよ! アボカドとパクチー美味しかったー!」
ん? たこぱ? たこ焼きパーティーだよね。なのにアボカドとパクチー!?
たこぱ? ぺこぱ? 時を戻すの?
どうやら、まだまだ知らない食べ物がたくさんあるみたい……。
これからも、たくさん記念日が続きそうです(笑)。
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