2026/01/13

俳優・小雪さん登壇!大人気NHK番組『小雪と発酵おばあちゃん』出版記念イベントの全貌をレポート【前編】

weeeat!編集部
俳優・小雪さん登壇!大人気NHK番組『小雪と発酵おばあちゃん』出版記念イベントの全貌をレポート【前編】

こんにちは!weeeat!編集部、栄養士・発酵マイスターの山崎です。
普段からプラントベースレシピや発酵食の魅力をお伝えしている私ですが、今回は2025年12月17日(水)に開催された、産業編集センター発行の書籍『小雪と発酵おばあちゃん』出版記念イベントのレポートをお届けします。
俳優の小雪さんが日本各地の発酵の達人(おばあちゃんたち)を訪ねるNHK Eテレの人気番組が、ついに書籍化。約300ページにわたって、各地で受け継がれてきた発酵食の作り方・食べ方を、小雪さんが語り手となって紹介しています。
会場ではトークだけでなく、幻のお茶といわれる石鎚黒茶の試飲、そして富山のバタバタ茶の泡立て体験まで…!「発酵を“聞く・飲む・混ぜる”」が一度に味わえる、五感が忙しい贅沢時間でした。

そこは、まさに“発酵好きの集会”。俳優・小雪さんと過ごす、特別な時間の幕開け

今回のイベントは、都内のイベント会場で開催され、限定25名という距離感の近さもあって、はじまる前から特別感たっぷり。

席に着くと、目の前には書籍。会場には発酵茶の香りや、これから始まるトークへの高揚感がふわっと広がっていて、皆さんの表情も自然と明るくなっているのが印象的でした。まさに“発酵好きの集会”という言葉がぴったりで、スタート前から会場全体がワクワクで満ちていました。

イベント冒頭、司会の姜 明子(かん あきこ)さんが会場に向けて挨拶し、今回の書籍の見どころを紹介しました。(なんと雑誌『オレンジページ』の創業メンバーで、元常務取締役の方なんです!)

姜 明子さん(司会):
「『小雪と発酵おばあちゃん』出版記念イベントにご参加いただき、ありがとうございます。約300ページにわたる本で、各地で受け継がれてきた発酵食の作り方や食べ方を、小雪さんが語り手となり掲載されています」

今回のイベントは、小雪さんのトークショーにサイン会、発酵弁当の試食に発酵茶の試飲と発酵好きにはたまらない内容です。

姜 明子さん(司会):
「お待ちいただいている間に、後ろに発酵弁当、納豆ビビンバや玄米弁当などをご用意しています。謎の乳酸菌プランタラムが生み出す愛媛の幻のお茶、石鎚黒茶と、バタバタ茶をお飲みいただきながら、サインの順番を待っていただきたいと思います」

期待を膨らませる中、満を持して小雪さんが登場!

小雪さん:
「今日はお忙しい中、皆さん本当にありがとうございます。発酵の奥深さを、みんなでシェアしたいなという気持ちで来ました。お茶もぜひ楽しんでいただきたいです。バタバタ茶がうまく泡立つかどうかっていうのはありますけれども(笑)、ぜひ楽しんでください」

泡立つかどうかが見どころのお茶って何!?と、会場の空気がふわっとほぐれ、期待値が上がったのを感じました。

日本のスーパーフード!トークショーで語られた4つの発酵食

トークショーでは、小雪さんが著書の中で実際に訪れた地域のエピソードが披露されました。特にweeeat!読者の皆さんに知っていただきたい、サステナブルで奥深い4つの発酵食をご紹介します。

1)こたつで育む「ごど」(青森県十和田市)

司会(姜 明子さん):
「皆さんまず、お手元の本の34ページを開いていただけますでしょうか。合うと書いて『ごど』。番組の一番最初がこちら、青森県十和田市の『ごど』と伺っています。印象に残っていることはありますか?」

小雪さん:
「おばあちゃんがね、本当に可愛くて。番組の象徴的なおばあちゃんでした。毎年作ってらして、小さな頃から自然なやり方で『ごど作り』を習ったって。本当にこたつに入れた。こたつで温度をとるんです」

こたつが発酵器代わりになるなんて驚きです。発酵の現場って、温度管理も道具も暮らしの延長にあるんだな…としみじみ。
さらに小雪さんは「意外と身近な材料で家庭でも再現できる」と話します。

小雪さん:
「『ごど』って、納豆と麹と塩があればあとお湯があればできるので、タッパーの中でも味が作れるっていう点では、皆さん身近に感じていただきやすいのかなと思います。ただ工程はね、本当に大変なんですけど」

そして料理好きの心を一気に掴むのが、味の変化の話。
ごどは、発酵の進み具合で甘い(麹の甘み)/しょっぱい(塩味)/酸味(発酵が進んだニュアンス)が、少しずつ顔を出していきます。

小雪さん:
「『ごど』って日々、味が変わるんです。過発酵になると酸味が出ますよね。止めたければ冷蔵庫、もうちょっと発酵させたければ温度を保つ。夏は難しいので、特に『ごど』の場合は冬場のほうが安定すると思います」

冷蔵庫に入れれば発酵はゆっくり進み、こたつで温めれば発酵が進む。そんな調整ができるのが面白いですね。

司会(姜 明子さん):
「実際、臭さはどうなんですか?」

小雪さん:
「私も臭いのが好きだから、ちょっと分かんない(笑)。でも『ごど』ってすごくいろんなものにアレンジ効くんですよ」

水分量を調整して伸ばすと、ごどドレッシングにもなるそうです。

・オリーブオイルを足して洋風ドレッシングに
・酸味が欲しければ、ビネガーやお酢をちょい足し
・和に寄せるなら、そのままご飯にのせるのも最高

小雪さん:
「『ごど』をパンに乗せると、大豆の発酵がチーズの代わりみたいな感じになって、そこにちょっとだけパルメザンチーズとか乗せると、もうすっごい美味しいんですよ」

―weeeat!編集部:小雪さんいわく、青森らしさを感じる食べ方として、「南部せんべい」がおすすめだそう。
香ばしいせんべいと発酵の旨み、塩気の組み合わせは相性が良さそうで、手軽なおやつや軽食としても楽しめそうです。

そして今回、登場する発酵おばあちゃんのとしさんの取材中の裏話が可愛すぎました。

小雪さん:
今何待ちですかね?って言ったら、としさんのお昼寝待ちですって(笑)。1日に3回、15分ぐらい寝るんです。そのリズムで少しずつ『ごど作り』を見させてもらいました」

味付けも家ごとに幅があるのが、ごどの面白さ。

・としさんは塩味で作る
・娘さんは醤油味で作る
・めんつゆでも美味しい

小雪さん:
あまり難しく考えず、甘み・塩気・酸味の好みを探しながら、ぜひMYごどを楽しんでみてください。

※書籍のP37~ごどの作り方の記載があるので、ぜひ参考にしてみてください。

2)1000の手間と保存の知恵「せんだんご」(長崎県対馬市)

司会(姜 明子さん):
「次、『せんだんご』。164ページを開いていただけますか。対馬は山林が多く、田畑に使える平地が少ない土地です。痩せた土壌でも育つさつまいも、そして規格外のさつまいも(くず芋)を使って作る保存食が『せんだんご』。製造工程が4ヶ月という、1000の手間がかかる発酵食だそうです。直にご覧になっての感想をぜひ」

小雪さん:
「『せん団子』は、もう本当に気が遠くなるぐらいの工程が必要なんですよ。まず収穫した芋を潰して、潰して潰して、繊維だけを取る。そこからまた水に浸して、乾かしてっていう工程がたくさんあるんですね」

繰り返しの工程を積み重ねるおばあちゃんの忍耐力が、とにかくすごい。
正直、これは一人で作るのは大変。だからこそ、現地で文化体験として手仕事の時間ごと味わえる価値があります。

小雪さん:
「乾燥させると何年も持つんです。食べたいなってなったら、そこで使えるんですよ。すいとんみたいに食べたり、うどんみたいにしたり、お餅にしたり。いろんなアレンジがあって、とってもね、食べたことのない甘みと旨みがあるんです。お芋なのにね」

そして対馬の話はだけで終わりません。

姜 明子さん:
「対馬って遠いですけど、景色も含めてすごい場所ですよね。海も綺麗で

小雪さん:
「おばあちゃんちのすぐ近くに歩いて行ける海があってプライベートビーチみたいなんですよ」

さらに、小雪さんが語っていたのが「家のすごさ」。

小雪さん:
「お父さんが宮大工で、釘を1本も使わずお家を建てられていて本当に癒されるお家なんですよね」

発酵食だけでなく、その土地の住まい方や手仕事まで含めて、文化体験した感じが残るエピソードでした。

3)謎の乳酸菌プランタラム?幻のお茶「石鎚黒茶」(愛媛)

会場で試飲できたのが、愛媛の石鎚黒茶。司会の姜さんの説明にもあった通り幻のお茶とも呼ばれ、消滅寸前から復活した背景があります。

ここで印象的だったキーワードがプランタラム。ただしこれは「すべて解明されている」というより、その土地に根付いている菌として語られていました。
発酵って、レシピだけでは語り切れない土地の常在菌の世界があるのだと、改めて感じます。

香りも特徴的で、小雪さんはどこか特産物を思わせるような香りを感じたといいます。土地の空気が、そのまま湯気になって立ち上がるような感覚でした。

淹れ方としては熱湯で淹れるのがポイント。さらに濃く煮出すと、感じ方が変わるという話も。

・まずはお茶として香りを楽しむ
・濃く煮出すと“薬のように”感じる人もいる
・「体の変化を感じる」という声もある(※感じ方には個人差があります)

そして料理好きに刺さるのが、飲むだけじゃない使い方。

小雪さん:
「石鎚黒茶の茶葉は、いろんな使い方ができて。私はカルパッチョに刻んでかけたりします。これ、食べれるんです。その茶葉をお塩と混ぜれば石鎚黒茶塩にもできます」

weeeat!編集部:
オシャレ~!ありがたいことにお土産でお茶をいただいたのでやってみたいと思います♪

4)泡立てると会話が生まれる「バタバタ茶」(富山)

もうひとつ、会場が一体になったのが富山のバタバタ茶。今回は試飲に加えて、実際に泡立て体験ができたのが最高でした。

バタバタ茶は、まず30分以上煮出す。それを五郎八茶碗に入れて夫婦茶筅で泡立てます。

泡立てると見た目はカプチーノみたいで、気分が一気に変わります。さらに小雪さんは、こんなラテ妄想も。

小雪さん:
「ミルクとも合うんですよ。気分変わっていい。おばあちゃんはそんなことしたことないけど(笑)。誰かラテ屋さんやりません?(笑)」

そしてバタバタ茶の魅力は、味だけでなくにもありました。

小雪さん:
「泡立てる作業があるから、そこで会話が生まれるんですよね」

実際に体験してみると、隣の人の手元が気になって、「どうやったら泡が細かくなるんですか?」なんて自然と声が出てきます。
バタバタ茶は、ただの“飲み物”という枠を超えて、人と人をつなぐきっかけになる——そんな感覚がありました。

 

イベントに参加し、改めて書籍を読んでみて感じたこと

今回イベントに参加させていただき、発酵おばあちゃんは皆さんとにかく明るくて元気!
そして改めて1冊読み終えるころには、小雪さんと一緒に文化体験に行っているような、ふっと心がほどける温かさが残ります。

発酵食に詳しくなくても、きっと面白いはず。小雪さんと発酵おばあちゃんの掛け合いが楽しく、「発酵食の豊かな暮らし」と、それを受け継いでいく人々の想いがまっすぐ伝わってきます。

毎回登場する「とっておきレシピ」も本当に美味しそう。おばあちゃんの家の冷蔵庫から小雪さんがパッと作ったアイデアレシピもあるそうで、ここはファン必見です。

購入先の情報も載っているので、料理初心者でも最初の一歩が踏み出しやすいのもうれしいポイント。
『小雪と発酵おばあちゃん』、ぜひ書店で手にとってみてくださいね。

書籍『小雪と発酵おばあちゃん』の詳細はこちら

次回予告

今回のイベント内容は、余すことなくたっぷりお届けしました。
次回のコラムでは、weeeat!編集部が小雪さんに直接伺ったお話と、美と健康のルーツに迫るトークの様子をレポートします。どうぞお楽しみに

▶俳優・小雪さんに独占インタビュー!『小雪と発酵おばあちゃん』に込めた「食は人をつなぐ」想いとは?【後編】

編集者へのインタビュー記事はこちら
『小雪と発酵おばあちゃん』書籍化の舞台裏。 編集者が残したかった、おばあちゃんの生き様とは?

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