インタビュー 2024/06/19

たまごのプロが作った、本気のプラントベースエッグ～JA全農たまご「畑から生まれたたまご」の開発秘話～

weeeat!編集部

たまごのプロが作った、本気のプラントベースエッグ～JA全農たまご「畑から生まれたたまご」の開発秘話～

鶏卵業界のリーディングカンパニーとして、たまごをつくる人・売る人・食べる人をつなぐJA全農たまご株式会社。「たまご料理を食べる喜びをすべての方に届けたい」という想いから、たまご不使用のプラントベースエッグ「畑から生まれたたまご」を展開しています。原料に国産の白いんげん豆とにんじんを使用しながらも、プラントベース特有の豆の風味を抑え、本物のたまごのようなコクや味、ふわとろな食感を再現しているのが特徴です。
今回は同商品の開発を手がけた経営企画本部の宮﨑こはるさんに、プラントベース商品を扱うことになった経緯や、おすすめの食べ方を聞きました。

contents

たまごを食べる喜び・楽しさをすべての人に

―weeeat!編集部
JA全農たまごは、日本人の食卓に欠かせない「たまご」のリーディングカンパニーです。たまごは動物性食品になりますが、今回プラントベース商品を扱うことになった経緯について教えてください。

―宮﨑さん
弊社はJA全農グループの中で、鶏卵の流通を専門としている企業です。たまごをつくる人・売る人・食べる人を「安心」で結ぶ架け橋となることで、国内鶏卵産業の発展と日本の「食」と「農」の充実に貢献し、「たまごを食べる当たり前の毎日を支えたい」と考えています。

たまごは日本人にとって身近な食品ですが、なかにはさまざまな事情によりたまごを食べられないという方も。そんな方にたまご料理を食べる喜び・楽しさを届けたいという想いから、たまご不使用のスクランブルエッグの開発に取り組むようになりました。

―weeeat!編集部
たまご不使用のプラントベースフードなので、たまごを制限されている方やヴィーガンの方でも、安心して食べられますね。

―宮﨑さん
そうですね。「畑から生まれたたまご」はその名前の通り、畑で採れる豆類や野菜をはじめとした植物由来の原材料で作られています。これまでさまざまな事情により、たまごを食べることができなかった方にぜひ召し上がっていただきたいです。

畑から生まれたたまご

たまごのプロが追及した「まるで本物」な味

―weeeat!編集部
「畑から生まれたたまご」の特徴や、こだわった点について教えてください。

―宮﨑さん
「畑から生まれたたまご」が目指したのは、本物のたまごのコクや風味と食感。JA全農たまごの社員による食味試験を何度も行い、たまごのプロである私たちが自信を持ってお届けできる味に仕上げました。まるで本物のたまごのような“ふわとろ”な食感は、カゴメ株式会社と2foodsの独自技術「野菜半熟化製法」（特許出願中）の提供を受けて実現しました。

―weeeat!編集部
まさにたまご屋さんのプライドですね！ただ、プラントベースフードというと特有の豆の風味が苦手という声も聞きます。

―宮﨑さん
そうですね。「畑から生まれたたまご」は原材料を吟味し、豆の風味を抑えた点もポイントです。
たまごの良いところはどんな食材・味付けとも相性が良いところ。本物のたまごと同じように、その美味しさを感じていただけるよう味わいや食感を追求しました。

―weeeat!編集部
「畑から生まれたたまご」は、JA全農の商品ブランド「ニッポンエール」のラインアップと伺いました。「ニッポンエール」についてご紹介いただけますか。

―宮﨑さん
「ニッポンエール」は、「日本全国47都道府県から届けられる日本産のたべものに、そしてにっぽんに、ここからエールをおくろう」をコンセプトに2019年4月、JA全農が立ち上げた商品ブランドです。

各企業様とのコラボ商品も続々と増えており、国産素材のおいしさをそのままに、産地の想いが詰まった商品づくりを行っています。
「畑から生まれたたまご」も国産の白いんげん豆とにんじんを使用しており、JAグループが目指す「国消国産」に貢献できればと考えています。

にっぽんうまれにっぽんそだち

お客さまの“口に近い”商品づくりを目指して

―weeeat!編集部
宮﨑さんおすすめの食べ方があれば教えてください。

―宮﨑さん
袋から取り出して、レンジで30秒（600W）温めるだけですぐにお召し上がりいただけます。スクランブルエッグなので、オムライスやマフィントーストなど、さまざまなたまご料理にアレンジできて、ケチャップとの相性も抜群です。

オムライス・マフィントースト

―weeeat!編集部
「畑から生まれたたまご」は一食60gですね。このサイズにこだわった理由はあるのでしょうか。

―宮﨑さん
「60g」という内容量は「たまご一個分」に該当します。「畑から生まれたたまご＝たまご一個分」と覚えていただければ、面倒な計量も不要。気軽にメニューに取り入れていただきたいと考え、このようなサイズにしました。

―weeeat!編集部
最後に、今後の展望についてお聞かせください。

―宮﨑さん
そうですね。これまで弊社JA全農たまごは、殻に入ったままの「食材としての生たまご」の流通を中心とした事業を行ってきました。しかし近年、ライフスタイルや価値観の多様化が進む中で、たまごにおいても調理済みの商品のニーズが高まるなど、そのあり方が問われているように思います。「畑から生まれたたまご」の発売を機に、よりお客さまの生活に寄り添い、お役に立つような商品づくりに取り組んでいきたいと考えています。

また構想段階ではありますが、飲食店様とコラボした「畑から生まれたたまご」を使用したメニュー提供や、食育分野における料理教室の開催等を検討しています。今後も既存の事業領域にとらわれることなく、自らの殻を破る挑戦を続け、日本の「食」と「農」の充実に貢献していきます。