【とにかく漬ける山崎】夏野菜のピクルスを漬けてみた~夏バテ防止にお酢のパワー!特選ピクルスレシピ4種~

『weeeat!』編集部のレシピ開発担当、栄養士で発酵マイスターの山崎が、とにかく何かを漬けてみるシリーズ。第3弾では「夏野菜のピクルス」に挑戦しました!どうしても野菜不足になったり、夏バテで食欲が落ちたりしてしまうこの季節。夏野菜とお酢のパワーで元気に乗り切りましょう! 自宅で簡単に作れて、常備菜にもなり、夏野菜がパクパク食べられちゃう。そんな夏野菜のピクルスのレシピを4種類ご紹介します。
夏野菜が…ない!
とある『weeeat!』の企画会議。今日も上司がご機嫌だ。
「やっぱり、夏野菜の季節なんだね。夏野菜の揚げびたしのレシピがよく見られてるね!」
確かに。2年前のレシピだけど、毎年この季節になると検索されている。
「でさ、8月と9月のレシピに夏野菜のやつってあったっけ?」
「えーと、あ……、無いです」
上司の顔が途端に曇った。
「マジかー! 夏野菜忘れちゃったー! あー、気づかなかったー!」
そして、長めの沈黙。編集部のみんながちょっと焦ってきた。すると上司がこう言った。
「あのさ、ちょっと思いついちゃったんだけど。山崎さん、漬けちゃおうよ。夏野菜」
「また漬けるんですか?」
「うん。こうなったら漬けるしかないでしょ!」
「漬けるとなると……。あ、例えば、夏野菜のピクルスなんてどうですか? 簡単だし、食欲なくてもサッパリ食べられますよ!」
「いいねー! それだ! 天才! やべっ、次の会議があるので、あとはよろしく漬けちゃって!」
ということで、次に漬けるものが決まりました。夏野菜でピクルスを作ります!
夏は野菜不足になる季節
では、なぜ夏野菜のピクルスなのか。思いつきではなくて、ちゃんと理由があります!
夏野菜には夏の体を助けてくれる栄養素が含まれているんです。
夏場は食欲がなくなり、手軽な冷やし麺を食べる機会が増えますね。すると、どうしても野菜不足になりがち……。総務省の調査を見ると、夏場に野菜の摂取量が減る傾向があることがわかります。また、夏は汗をかくため、水分とともにカリウムなどのミネラルが失われてしまいます。
そんな夏場に体を助けてくれるのが、夏野菜です。夏野菜は水分を多く含んでいるため、失った水分を補うことができます。また、カリウムを多く含んでいるため、利尿作用で熱を持った体を冷やしてくれるのです。
さらに、抗酸化作用のあるβ-カロテンやビタミンC・ビタミンEなどの栄養素を豊富に含んでいるため、紫外線から身を守るのにも役立ちます。
夏バテ防止にお酢のパワー
そして、ピクルスに使うお酢も夏にピッタリな食材です。暑い日が続くと、どうしても夏バテで体調を崩しがちですよね。お酢には夏バテ解消に役立つパワーがあるんですよ。
1つ目は「食欲促進」の効果です。酸っぱいものを食べると分泌される唾液と胃液が食欲を促すとともに、消化・吸収を助けてくれます。
2つ目は「疲労回復」の効果です。酢の主成分である酢酸は、体内でクエン酸になります。ご飯や麺類などに含まれる炭水化物の消化を助けてエネルギーにするためには、ビタミンB1やB2、そしてクエン酸が必要です。また、クエン酸には疲れのもととなる乳酸を取り除く力もあります。
夏の疲れた体には「夏野菜」+「お酢」。つまり、「夏野菜のピクルス」がピッタリなのがわかりましたね。
では、実際にピクルスを作ってみましょう。今回はweeeat!オリジナルのレシピを4種類考えてみました。どれもオススメなので最後まで読んでくださいね!
レンジで簡単!夏野菜の無限ピクルス~梅干し&塩昆布~
トップバッターは編集部イチオシのレシピです!
梅干しと塩昆布が味の決め手の和風ピクルス。ピクルス液をレンジでチンして温めたら、梅干しと塩昆布を加えて野菜を漬け込むだけ。
ビールにはもちろん、白飯のお供にもなるから、常備菜としてとっても優秀。ピクルス液は、酢と水を同割にして酸味を控えめにしました。酸っぱいものが苦手な方でもパクパクいけちゃうから、夏野菜がたくさん食べられます。これぞ無限ピクルスです。
野菜は基本的に生のまま漬けてOKです。オクラなど生で食べにくい野菜だけ、軽く加熱してから入れましょう。因みに、セロリやパプリカを入れて相性バッチリ。冷蔵庫に残っているお好みの野菜も漬けてみてください。
まるごとミョウガとリンゴ酢のピクルス
ミョウガのシャキっとした歯触りと独特の風味が夏らしい、リンゴ酢を使ったピクルスです。
味をしみ込みやすくするため、ミョウガを10秒だけ下茹でします。リンゴ酢のフルーティーな味わいを生かしながら、甘酸っぱい味つけにしました。ローリエとブラックペッパーの香りがアクセントになっています。
ピンク色の仕上がりがかわいくて、食卓を華やかにしてくれますね!
お弁当の彩りにもよし。細かく刻んでソーメンの薬味にするのもよし。ちらし寿司に入れて、彩りを加えるのもオススメです。
また、余ったピクルス液に油を加えるだけで、簡単にドレッシングを作ることができます。無駄なく活用できるのもうれしいポイントですね。
レンジで簡単!花椒香る夏野菜の中華風ピクルス
花椒と唐辛子がピリッと効いた、大人の味わいの中華風ピクルスです。程よい酸味に仕上げました。
ピクルス液に花椒と唐辛子を入れ、レンジでチンして温めたら、野菜を漬け込むだけ。
ビールのおつまみにピッタリ。脂っこい料理の付け合わせにすると、サッパリしたアクセントになりますよ。
野菜を瓶に詰める作業もとっても楽しいですよ。ギュウギュウに隙間なく詰めるのがポイント。ピクルス液が上がってくるので全体に味ムラがなく浸かります。カラフルな縦縞になってかわいい。見た目にうっとりしちゃいますね…♡
夏野菜のやみつき揚げピクルス
酸っぱいものがちょっと苦手……という方には、こちらの揚げピクルスがおすすめです!「南蛮漬け」と似た、一風変わったピクルスにしてみました。
作り方は簡単。揚げた夏野菜をピクルス液には漬けるだけです。揚げた野菜を熱いうちに漬け込むことで、温度差により中まで味がよくしみ込みます。また、油が入ることでコクがプラスされ、酸味が飛ぶため、まろやかな味わいになります。さらにコクを出すために、昆布茶を入れました。
よく冷やして食べるのがオススメです。こちらも言わずもがなですが、ビールによく合います。おかずとしても優秀で、白飯が進みますよ。そうめんのトッピングにもピッタリです!
というわけで、「とにかく漬ける山崎」シリーズ第3弾では、夏野菜のピクルスを漬けてみました。
所謂「ピクルス」とは一味違う、幅広いレシピを考えてみましたが、いかがでしたか?
どれも手軽に作ることが出来ますので、是非作ってみてくださいね。
はぁ、漬ければ漬けるほど、漬けたい気持ちは高まるばかり! 次は何を漬けようかな……。
これからも漬物や発酵の魅力を『weeeat!』で発信していきたいと思います。
次回もお楽しみに!