イソカカさんトークイベントレポート|私がプラントベースフードのレシピを発信し続けている理由
皆さんは「プラントベースフード」をご存知ですか?
環境負荷や健康のことを考え、植物由来の原材料を使った食事をとるライフスタイルのことを言います。今回は、リビングデザインセンターOZONEで開催された、イソカカさん×weeeat!トークイベント「からだと地球にやさしいプラントベースフードを体験しよう!」の様子をレポート。Instagramを中心にレシピを発信しているレシピ動画クリエイター・磯貝絢さん(通称:イソカカ)によるトークショー、アサイーボウルとブッダボウルの試食を通して、プラントベースフードの世界を体験いただきました。
皆さんが笑顔に包まれた当日の様子をお届けします!
▼イソカカさんインタビュー記事はこちら
▶教えてイソカカさん!#1|野菜だけの簡単レシピってどうやって作ってるの?
▶教えてイソカカさん!#2|愛用調味料とおすすめキッチングッズ
2024年11月17日(日)に、レシピ動画クリエイターの磯貝絢(通称:イソカカ)さんをゲストにお迎えし、プラントベースフードを体験するイベントをweeeat! studioで開催しました。イベントは2部構成で、前半はプラントベースフードを学ぶトークショー、後半はプラントベースフードを体験する試食兼ワークショップを実施。小さなお子様から大人まで幅広い年代の方々がご参加いただき、多くの方にプラントベースフードの世界を楽しんでいただくことができました。
レシピ動画クリエイター
熊本県出身。京都府在住。調理師・元カフェ店長で、現在はレシピ動画のインフルエンサーとして活躍中。自身のオンラインショップではグラノーラやハーブティーを販売。著書に『イソカカのからだ整う野菜のレシピ (扶桑社ムック)』がある。
まずは、前半のトークショーの内容をお届けします。
―weeeat!編集部
皆さん、こんにちは。weeeat!編集部の丸山です。今日は、イソカカさんにプラントベースフードとの出会いや日々の食卓に取り入れるコツについて色々お伺いします。編集部みんなイソカカさんの大ファンなので、本日ご一緒できてとてもうれしいです。まずは自己紹介をお願いできますでしょうか?
―イソカカさん
京都からきましたイソカカです。3児の母をやっています。もともとカフェをやっていましたが、今はInstagramでレシピを発信しながら、グラノーラやハーブティーも販売しています。今日は楽しんでいってください!
地球と環境にやさしいプラントベースフード
―weeeat!編集部
はじめに、私から皆さんに「プラントベースフード」についてご説明しますね。
動物性の原料を使用せず、植物由来(=プラントベース)の原料で作った食べ物や植物性中心の食スタイルのことを言います。
プラントベースフードは、「地球にやさしいこと」「体にやさしいこと」「日常に取り入れやすいこと」が理由で今注目されているんです。
まず、なぜ地球にやさしいのか。
どんな食物も生産時に必ずCO2を排出しますが、植物性の食品は動物性の食品を作るのに比べて、約半分のCO2量で済むと言われています。また、餌の輸送時にもCO2を排出しますよね。家畜が肉として出荷されるまでにはたくさんの水も使われることになります。1kgの牛肉を生産するのには2万kgの水が必要と言われているんですよ。
このように、CO2排出量や節水という面で、植物性食品はサステナブルなんです。
そして、体にやさしい理由です。
毎日のメイン料理をお肉やお魚にすると、どうしてもカロリーや脂質の摂り過ぎにつながってしまいます。でも、プラントベースであれば、不足しがちな野菜もたっぷり摂れるので、ダイエット食・健康食として取り入れられています。
プラントベースフードを続けるために必要なこと
さらに、日常に取り入れやすいんです。
ヴィーガン・ベジタリアンのように、一切動物性植物を摂らない生活をしようとすると、ライフスタイル的に難しいと感じる方も多いですよね。でも、プラントベースフードなら100%じゃなくていいので、緩くてOK。1日1食、1週間に1日だけとか。「できる時に」というスタンスなので続けやすいんです。
―イソカカさん
そうなんですよ。完全に動物性食材を食べないとなると、続けるのが大変です。
―weeeat!編集部
ですよね。あともう1つ、続けるためのポイントがあります。それは「美味しい」ということ。美味しくないと続けられないですよね。そこで『weeeat!』では、植物性食材だけで美味しく・手軽に味わえるレシピを発信しています。
イソカカさんも『weeeat!』と同じく、プラントベースフードを発信されていますが、どのような想いでやられているのでしょうか?
※プラントベースフードについて詳しくはこちら
未来の子どもたちのために
―イソカカさん
私は、植物性の食材が環境に良いと知って始めました。子どもが3人いるので、この子たちの未来に良い環境を残したいという想いが大きなモチベーションになっています。
私は食べることが好きで、そこにはウィンナーなどのお肉も含まれています。この美味しいウィンナーを、15年後20年後の子どもたちは食べられなくなってしまうかもしれないという話を聞いて。なぜかと言うと、動物を育てて食品に加工していく過程で排出されるCO2が多くなってしまい、そもそも作れなくなってしまうから。
こういう話を聞いて、「今、お母ちゃんが頑張ってお肉のレシピを野菜のレシピに変えてみれば、その時期を遅らせることはできるのではないか」と思いました。時間稼ぎなら私でもできるのではないかと。料理なら、今日の豚汁の「豚」を抜いて厚揚げ汁でも作れるかな、みたいな感じで、楽しみながら続けていけるし、これが未来に繋がるならと思ってやっています。
―weeeat!編集部
素敵ですね! 今実践していることが、未来のためにもなっていると考えると、続けてみよう!となりますよね。
―イソカカさん
でも、全部やろうと思ったら難しいですよ。やっぱり手軽なファストフードは美味しいですし、子どもも好きで食べたいと言いますし。
でも1人ご飯の時に植物性食材だけで料理を作ってみたり、ちょっとおしゃれなプラントベースフードのカフェに足を運んでみたりしています。これらを楽しみの1つとして取り入れるととっても面白いですよ。
京都の“朝ご飯難民”を救うために
―weeeat!編集部
ありがとうございます。イソカカさんとプラントベースフードの出会いが気になってきました。
そもそも「食」に興味を持ったのはいつ頃だったのでしょうか?
―イソカカさん
大学生の時です。大学生の時にイスラムの文化を学ぶゼミに所属していて、宗教で豚肉などを食べられないハラール文化を学びました。
また、友人が穀物や野菜など日本の伝統食をベースとした食スタイル「マクロビオティック」を取り入れていました。彼女と一緒に食事をしていたりしたので、「食の制限」に関して興味を持ったんです。
―weeeat!編集部
最初は宗教と健康から「食の制限」について興味を持ったのですね。プラントベースに出会ったのはいつ頃だったのでしょうか?
―イソカカさん
プラントベースという言葉は発信を始めてから知りました。もともとはヴィーガンの方に向けてレシピを発信していたんです。
まずはヴィーガンに出会った経緯からお話しますね。昔、京都の河原町のカフェをやっていたのですが、清水寺などが近かったので、外国人の観光客も多くて。皆さんが朝ご飯難民になっていることを知りました。
そこで朝ご飯中心のカフェに切り替えて営業してみたところ、「私ヴィーガンで食べられるものがないから作ってくれない?」という声が本当に多かった。そのオーダーに一つひとつ丁寧に対応していったら、ありがたいことに口コミで広がって。それを見て同じように食に制限があるお客さんが来てくれるようになったんです。
その連鎖で、旅行サイトから賞をいただくことができて。こうして、お客さんに喜んでほしいという想いからメニューの半分以上がヴィーガンメニューになりました。
―weeeat!編集部
カフェで提供されていたレシピをSNSで発信するきっかけはあったのでしょうか?
SNSでプラントベースレシピを発信するように
―イソカカさん
ちょうど新型コロナウィルスのタイミングで、お客さんも減ってしまい、このままカフェを続けることは難しいと判断しました。夫婦二人で、これから子どもたちを育てていくために何ができるか作戦会議をしたのですが、そこでこれまでずっとやってきたヴィーガンのレシピがお仕事に繋がったら良いなと思い発信を始めることにしました。
―weeeat!編集部
ヴィーガンのレシピを発信し始めてから、どういったタイミングでプラントベースに出会ったのでしょうか?
―イソカカさん
ちょうど挫折したときに出会いました。昔、ヴィーガンのレシピを発信している立場として、ヴィーガンになろうと思ったことが何回かあったんです。でも、なかなか続けられなくて心苦しくて。そんな時に出会ったのがプラントベース。ゆるいベジタリアンという考え方なので、これなら自分にもできるし、自分の考え方に似ているので、積極的に使うようになりました。
レシピ開発は私、味のチェックは旦那
―weeeat!編集部
ありがとうございます。カフェで困っていたお客さんを助けたいという想いから始まって、今のお仕事に繋がっているのですね。
カフェ時代のレシピ開発は旦那さんと一緒にやられていたのですか?
―イソカカさん
レシピ開発は私がやっているのですが、味のチェックは旦那がやっています。それがすっごく辛口で(笑)。私が「これ新レシピなんだけどどう?」と聞くと、「美味しくない!」「見た目が悪い!」「ご飯が進まない!」とバッサバサNGが出ます。多分半分もOK出ていないかも(笑)。
このように美味しさにはこだわっているので、ヴィーガンのお客さんにもヴィーガン以外のお客さんにも「美味しかったよ!」と言っていただけます。
―weeeat!編集部
カフェのお客さんはヴィーガン以外の方も結構多かったのですか?
―イソカカさん
多かったです。ヴィーガン以外の方も、ヴィーガンメニューを頼んでくれていました。野菜を食べたいというニーズにもマッチしていたようで、中には健康診断の前に通ってくれる方もいたり(笑)。
―weeeat!編集部
カフェで提供していたレシピは、ご自宅でも作られていると思うのですが、お子さんの反応はいかがでしたか?
―イソカカさん
食べ物によります(笑)。野菜を大きくカットしたりなど見た目を重視してしまうと、子どもは嫌がります。ミンチとか細かくすると食べてくれます。今回皆さんにご試食いただく豆腐ハンバーグなどは美味しく食べてくれますね。
おすすめレシピは「豆乳マヨネーズ」「糸こんにゃくチャプチェ」
―weeeat!編集部
分からないように細かくして入れるのは、子どもに食べもらうコツかもしれませんね。
それでは続いて、忙しい毎日でも手軽にプラントベースフードを楽しむためのコツをお聞きしていきたいと思います。おすすめのレシピはありますか?
―イソカカさん
「豆乳マヨネーズ」や「糸こんにゃくチャプチェ」ですかね。インスタに掲載しているので、ぜひ見てください。
※イソカカさんのインスタはこちら
―weeeat!編集部
「豆乳マヨネーズ」は、混ぜるだけの簡単レシピですね。
―イソカカさん
本当に簡単ですぐできますよ! これは、もともとカフェのメニューでした。マヨネーズって、色々使えてめっちゃ便利ですよね。サラダにも使えるしソースのベースにもなるし。いくつかマヨネーズのレシピは持っているのですが、これは家庭で作りやすく長く保存できるのでおすすめです。冷蔵庫で2週間持ちます。
―weeeat!編集部
自家製の調味料って意外と簡単に作れちゃいますよね。『weeeat!』でも調味料は人気のジャンルです。
もう1つは「糸こんにゃくチャプチェ」ですね。
―イソカカさん
これはダイエットを意識したレシピです。家族にも大人気で、旦那からまた作ってよ~と言われました。
―weeeat!編集部
私も作ってみましたが、すっごく簡単でした。はるさめだと食べた後少しもたれちゃうけど、糸こんにゃくだと全然もたれませんでした。あと、エリンギが食感のアクセントになっていて美味しかったです。
―イソカカさん
そうなんです。きのこ系は出汁が出たり食感が面白かったりするので、お肉系が使えない時にうま味をプラスするお助け食材になってくれますよ。
―weeeat!編集部
少し話がそれてしまうのですが、イソカカさんのレシピと言えば、レシピ名が面白い! 個人的に「女は黙って万願寺」「絶望納豆」「焼きおにぎりレベル100」が好きです(笑)。
これらのレシピ名はどのようにつけているのでしょうか?
―イソカカさん
これはイソカカ最大の秘密です(笑)。
―weeeat!編集部
えー! 気になります(笑)。教えてください!
―イソカカさん
実は、旦那が考えました。これは、イソカカという名前の由来が関係しています。
私の旧姓が嘉数(かかず)なんですよ。磯貝と嘉数でイソカカという名前です。実はこの名前、旦那と付き合っていた時のゲームの連携プレーをするときの名前で(笑)。なので、イソカカは私1人ではなく、旦那と共同でやっています。私がレシピ開発と撮影担当で、旦那がレシピ名の考案と動画編集を担当しています。
―weeeat!編集部
そうなんですね! カカはお母さんという意味だと思っていました。
―イソカカさん
よく言われます(笑)。なので、「女は黙って万願寺」は旦那が勝手につけました。
「絶望納豆」は、二人で買い物に行ったときに「絶望パスタ」というものを目にしたのですが、これは絶望しているときにも食べたいくらい美味しいパスタという意味らしく、そこから取りました。
「焼きおにぎりレベル100」は、おにぎり大好きの息子がすごく喜んで食べてくれるからつけました。このように夫婦や家族の会話の中から、誕生しているものがほとんど。旦那はお笑いが好きなので、クスっとしてしまうレシピ名が多いかもしれないです(笑)。
―weeeat!編集部
そうなんですね! 全エピソード気になります(笑)。
それでは最後にレシピ開発する上で大切にしていることを教えてください。
疲れていても作れるレシピ
―イソカカさん
疲れてくたくたな状態でも作れる簡単なレシピを発信するようにしています。材料も家の冷蔵庫にあるもの、スーパーに行けばすぐに買えるものがメイン。なので、自分もめっちゃ疲れているときに考えるようにしています。
というのも、DMやコメントを読んでいると、作り手は忙しくて余裕がないことが分かったんです。そんな時でも作れるレシピを発信したいと思いました。もともとは、プライドもあって凝ったレシピも載せていた時期もありましたが、やっぱりそういうレシピはハードルが高いですよね。
―weeeat!編集部
作り手に寄り添ったレシピ発信、素敵です。私もイソカカさんのレシピをいくつか作ってみたのですが、全部工程がシンプルで簡単に作れました。
これからプラントベースを始めていこう! という方に向けて、アドバイスはありますか?
―イソカカさん
お肉やお魚などメインは変えずに、まずは副菜を少し変えてみると良いと思います。副菜は作り置きできるものが多いのでおすすめです。
―weeeat!編集部
調味料をプラントベースに変えてみるのも良いですね。例えば、さっきご紹介していただいた豆乳マヨネーズを作ってみたり。
―イソカカさん
そうですね! もっと始めやすいのは、朝ご飯を納豆ご飯にするとか。納豆もプラントベースなんですよ! プラントベースと聞くと大豆ミートとか代替肉をイメージしがちですが、厚揚げやがんもどきも立派なプラントベースです。そういうものを探してみるのも楽しいですよ。
―weeeat!編集部
意外と日本食ってプラントベースが多いですよね。無理せずにできるところから始めていけると良いですね。
続いて、後半のデモンストレーションと試食会の内容をお届けします。
試食メニュー「ブッダボウル」のデモンストレーション
ここまでプラントベースフードについて学んできましたが、「百聞は“一口”にしかず」ということで、今回はイソカカさん特製メニューの試食をご用意しました。ブッダボウル、アサイーボウル、スープの3種類です。
ブッダボウルは、ご飯の上に植物性のおかずを彩りよく並べた菜食丼。おかずは味付けをしっかりしているので、食べやすいプラントベースのご飯です。
今回は、下記6種類のおかずをご用意。えのきの青のり揚げと豆腐ハンバーグはイソカカさんにデモンストレーションとポイントの解説をしていただきました。
作り方やポイントは下記ページにも掲載していますので、ぜひチェックしてくださいね。
▶えのきの青のり揚げ
▶豆腐ハンバーグ
▶焦げない、sakusaku蓮根チップス
▶格上げ!サラダの彩り紫キャベツのマリネ
▶りんごのスパイス煮
▶万能人参ドレッシングでサラダが消えた
試食メニュー「アサイーボウル」の盛り付けワークショップ
アサイーボウルは、ブラジル生まれの今大人気のスイーツ。アサイーの上にフルーツやグラノーラをのせていただきます。今回、皆さんにはその盛り付けを体験していただきました。
フルーツは今が旬の洋なしや柿、グラノーラはイソカカさん特製のSunny Morningのグラノーラをご用意。またトッピングは、色んな味を楽しんでいただけるよう、トッピングは、メープルシロップ、アガベシロップ、ピーナッツバター、カカオニブ、ココナッツファインをご用意しました。
作り方やポイントは下記ページにも掲載していますので、ぜひチェックしてくださいね。
みんなで試食会
お待ちかねの試食タイム。イソカカさんと一緒に「いただきます」の挨拶をして、いざ実食!
参加者の皆さんからは「これ全部プラントベースなの?美味しい!」「家でも作ってみたい!」という声を多くいただきました。親子でご参加いただいたお母様からは、「普段あまり野菜を食べない娘が今日は完食しました」との声も。お子様にも満足いただきました。
お食事しながら、イソカカさんとのコミュニケーションも楽しんでいただき、とても和やかなひと時でした。
以上、イソカカさん×weeeat!トークイベント「からだと地球にやさしいプラントベースフードを体験しよう!」のレポートをお届けしました。
ぜひ皆さんも日常に少しずつプラントベースを取り入れてみてはいかがでしょうか?
▼イソカカさんインタビュー記事はこちら
▶教えてイソカカさん!#1|野菜だけの簡単レシピってどうやって作ってるの?
▶教えてイソカカさん!#2|愛用調味料とおすすめキッチングッズ